AIで本を書く方法──専門家が一冊を出すまでの5ステップ

今井 陵太(ホンカキAI)

#本の書き方#AI活用#専門家

AIを使えば本は速く書けます。ただし「AIに書かせる」と読まれない本になります。専門家が自分の知見を一冊にまとめるための、順番と考え方を5つのステップで整理しました。

「一度、自分の本を出してみたい」。そう思いながら、目次の途中で止まっている人は多いはずです。AIが文章を書けるようになった今、止まる理由は「文章力」ではなくなりました。本当の難所は、何を、誰に、どの順番で伝えるかを決めることです。

この記事では、専門家が自分の知見を一冊にまとめるまでを5つのステップに分けて説明します。AIをどこで使い、どこで使わないかも合わせて書きます。

ステップ1|「誰の、どんな状態を変えるか」を一文で決める

最初に書くのは目次ではありません。次の一文です。

この本は、(   )な人が、(   )できるようになるための本である。

ここが決まらないまま書き始めると、章が増えるほど内容が散ります。逆にここさえ決まれば、「入れない話」を決められます。本づくりで難しいのは足すことではなく、削ることの基準を持つことです。

AIに手伝わせるなら、この段階が最も効果的です。「私はこういう仕事をしている」と伝えて、質問を投げてもらってください。自分では当たり前すぎて言語化していなかったことが、答えているうちに出てきます。

ステップ2|話していることを、そのまま材料にする

専門家には、すでに大量の原稿があります。普段クライアントに話していることです。

  • 初回面談で毎回説明していること
  • 「よくある誤解」として必ず訂正すること
  • 「これだけは先に知っておいてほしい」と言っていること

これらを箇条書きで書き出すと、たいてい章の数だけ集まります。うまい文章を書こうとしないでください。話し言葉のままで構いません。整えるのはAIの仕事で、決めるのはあなたの仕事です。

ステップ3|AIには「下書き」を、自分は「言い回し」を担当する

ここが本づくりの分かれ道です。AIの出力をそのまま載せた本は、読めばすぐ分かります。理由は簡単で、あなたの言葉ではないからです。

工程AIが得意人がやるべき
構成を組む型を提案するどれを採るか決める
下書きを書く速く、整った文章自分の言い回しに直す
図解にする型に流し込むどこを図にするか選ぶ
事実確認———必ず自分で

とくに数字・固有名詞・法律に関わる記述は、AIの出力を信じないでください。ここだけは人が確認する工程として残します。

5つの工程それぞれで、AIに任せる範囲と人が決める範囲は違う
5つの工程それぞれで、AIに任せる範囲と人が決める範囲は違う

ステップ4|文章だけにしない

読者が最後まで読む本には、必ず「見て分かるページ」があります。ステップ図、比較表、ピラミッド、ファネル。ホワイトボードに描いている図があるなら、それがそのまま本の資産です。

図解は文章の代わりではなく、文章の要約として置くと効きます。長い説明のあとに図が来ると、読者はそこで理解を確定できます。

ステップ5|「誰に渡すか」を決めてから公開する

書き上がったら、最後に渡し方を決めます。ここを「とりあえず全体公開」で済ませると、本の価値が生きません。

  1. 全体公開 ── 新しい読者に見つけてもらう
  2. 限定公開 ── 受講生・顧問先だけに渡す(リンクを知る人だけ+合言葉)
  3. 販売 ── 値段をつけて売る

入口の一冊を無料で配り、本編を販売する、という組み合わせもよく使われます。大事なのは、本を「配って終わり」にしないこと。読まれ方が見える形で渡せば、次に書くべきことが読者から返ってきます。


まとめ

  • 最初に決めるのは目次ではなく「誰の、どんな状態を変えるか」の一文
  • 材料はすでにある。普段クライアントに話していることが原稿になる
  • AIは下書き、人は言い回しと事実確認。ここを逆にすると読まれない
  • 図解は文章の要約として置く
  • 公開前に「誰に渡すか」を決める

ホンカキAIは、この5つのステップをそのまま道具にしたサービスです。5つの問いに答えると企画書ができ、25種類の図解ブロックが使え、公開・限定公開・販売まで一続きで進みます。専門家向けの使い方はコンサルタント・コーチ・講師の方へにまとめています。実際に公開されている本は本屋(Akashica)で読めます。

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